日本心理学会第79回大会 公募シンポジウム

認知・意思決定における心理生物学的アプローチ:神経内分泌に注目した研究

企画代表者、司会者    木村 健太  (産業技術総合研究所)
企画者    井澤 修平  (労働安全衛生総合研究所)
話題提供者    領家 梨恵  (東北大学加齢医学研究所)
話題提供者    高橋 泰城  (北海道大学)
話題提供者    袴田 優子  (東京大学)
指定討論者    大平 英樹  (名古屋大学)

    注意、記憶をはじめとする認知活動や意思決定は、内分泌系や免疫系といった末梢の生理活動とは独立した心的過程として研究されてきた。しかし、近年の研究は、ヒトを含む生物の認知や意思決定が末梢の生理活動との相互作用により成り立っていることを示唆しており、この相互作用の基礎をなす心理生物学的メカニズムが注目されている。本シンポジウムは認知・意思決定と内分泌系の関連を主要なテーマとして、3名のシンポジストから研究をご紹介いただく。神経内分泌学的視点における意思決定研究、心的外傷後ストレス障害モデル動物における内分泌活動の研究、唾液中ホルモンを用いた抑うつ・不安研究と、多様な研究アプローチに基づく最新の研究紹介から、神経内分泌活動と認知・意思決定の相互作用にかかわる心理生物学的メカニズムについて議論する。